「水平思考」で図形問題を解こう!

今回は図形問題を解く際に私の頭の中がどうなっているのか、詳しく説明していきたいと思います。

タイトルにもある通り「水平思考」が重要です。

問題はベリースライムさんのところからお借りします!いつでも使っていいよーって気さくに言ってくださいました。ありがたいです。

今回は面積を求める問題です。

これをお読みの方は、私の解答を見る前に考えてみてください。楽しさ10倍です。

ちなみに私は解けるまでに1時間程度かかりました。

「ある事」に惑わされてしまったんですね。

こういうことが起きないように水平思考大事!って言ってるんですが、自分自身が固定観念に捕まっちゃいました。

わかった瞬間、「あぁー!!!!」って叫びましたよ。

皆さん、解きました?ここから解説です!

今回は自分の思考を知ってもらいたいので、頭の中をフローチャート(流れ図)みたいにしてご説明したいと思います。

私の頭の中は大体こんな感じです。

空白の四角はいろいろな発想です。繋ぎながら答えを目指します。

Startですが、まず問題を眺めます。「解く」というよりか「眺める」っていうほうが言葉がしっくりきます。

そうすると色々な情報が入ってきます。

今回手に入る情報を並べると

・正方形にくっついて正三角形がある。
・点Gと点Fに関しては位置がはっきりしない。
・角DEFは45°である。
・色のついている四角形は面積が5である。

これだけです。

次にこの情報からわかる事を考えます。
角度や長さが見破れると思います。

わかる所を全部図の中に書きましょう。

ここまでがStartです。

ここからフローチャートでは3方向に分かれていくのですが、いくつも方針を立てないで解けるのが一番ですね。今回は解答にたどりつくために3つ立てています。

このままの図ではもちろん何もわかりませんので、補助線をいくつか引きます。

こんな感じになります。

補助線を入れながらいつの間にか証明されていますが、
内接四角形の性質の逆を利用して点E,G,D,Fが一つの円周上に存在することを示し、
こんどは円周角で角EDFと角EGFが60°である事を示します。

あと、三角形BEAは二等辺三角形になるので、この性質を利用して、
三角形BEF≡三角形GEFを示します。(図に書き忘れましたが、角FEG=角FEB=90°です)

このことより、三角形BFGは正三角形であることが証明できます。

二つ目の正三角形発見!

図形パズルの始まりだ!頭を柔らかくしてよく見るべし

「あっという間にできるんじゃない?」と舐めていたんですが、ここから沼に足を踏み入れてしまいます。

なんとですね、この形

こうなるんです。

1つの直角三角形じゃん!これは解ける!と意気込んで問題を改めて眺めるのですが、これが大誤算である事に30分後位に気が付きます。

すごく綺麗な形になりましたが、さてこの直角三角形面積は出せるでしょうか?

面積が等しい三角形があるのですが、ここから話が進みません。(底辺、高さが一致するため)

この面積が5である四角形との関連性が全く持ってわかりません。

ここで大事なこと。

ここで諦めちゃだめです!
ペンを投げるにはまだ早いです!
図の中に新しく正三角形が現れているんです。別のルートがあったかもしれません。

この直角三角形にこだわっていては埒が明かないので、思考を巻き戻しましょう

正三角形がもう一つ現れたところまで思考を戻します。

次に考えたのは、色のついていない部分が面積5になるのではないかという前提でパズルを行い同じ形を作る方法です。

こんな風にすれば色のついた四角形と同じ形になるかなー?とか考えました。

結果、同じ面積や形にすることは出来ませんでした。

残念。もう一度戻ります。

さあさあお立合い、これが本当の解答だ!

ここで、ある事に気が付きます。

色のついていないところばかりを弄ってないか?

色のついている四角形をみると。。。

え!あ!直角二等辺三角形じゃないですか!!

しかも一辺が正方形と等しいよ!

じゃあ正方形の面積10だよ!

Goal
答え:10

おしまい。

反省のお時間

いやー悔しい。

円周角とか使ってますが、これ確か中学生で学習する内容なんですよね。
ということは、正三角形の証明は他の手段がある事になります。
なんですか?
ちょっと気が付けませんでした。

答えにたどり着くまでにかなり遠回りをしました。
最速で解くのであれば、色のついた面積を変形することを第一に考えるべきでしたね。

30°,45°,60°系のいわゆる辺の長さの比がわかる箇所が多かったので完全にそちらに引っ張られました。

複雑な思考に入る前に、もっと前提を整えておけば沼に足を突っ込むこともなかったかもしれません。

今回は、水平思考の刺激的発想法、概念拡散発想法、反証的発想法を用いています。
詳しくはwikiへどうぞ。

沼ってるなーと感じたら、反証的発想法を利用してまず答えに向かっていそうな方針を叩き潰してみるのもありです。

これがもうちょっと早くできれば。反省。

以上です。

改めてベリースライムさん、良き問題をありがとうございます!

ここまでお付き合いいただきありがとうございます。

数の素因数分解ってなんですか?

中学3年生の範囲から中学1年生の範囲へと移動した単元をご存知でしょうか?

数の素因数分解を前倒して学習することになっています。

具体的には、「自然数を素数の積として表すことができる」という文言が追加されています。
例えば120という数は2の3乗と3と5の積で表すことが出来るというような形です。

ぶっちゃけこの時点で、素因数分解って何の役に立つんだよ?って思ってしまいますが、整数問題をこなす上で非常に大事な役目を果たします。
中学生だと最小公倍数最大公約数を見つけるのに役に立つことを抑えていただければと思います。

因数分解、素因数分解とは何なのか?何に使えるのか?を倍数、約数に絡めてお話します。

因数分解の「因数」ってなに?

因数とは「ある数」を二つ以上の自然数の積で表したときのそれぞれ一つずつが「因数」です。

たとえば、

12=4×3
と表したとき、「3」と「4」は12の因数です。

12=2×6
 =1×12
などもあります。それぞれ12の因数です。

12の約数として現れる数は全て12の因数と呼ぶことが出来そうです。

この時、
12=2×2×3
のように、「素数」の「因数」だけで元の数を「分解」することを合体して読んで「素因数分解」と呼んでいます。

先ほどの120も
120=2×2×2×3×5
と素因数分解することが出来ます。

この素因数分解が出来ると、最小公倍数と最大公約数が簡単に求められるようになります。

最小公倍数の求め方

<例題>
12と30の最小公倍数を求めよ

そもそも最小公倍数ってなんだっけ?という方のためにちょっと説明。

例を使って説明すると、12の倍数でもあり30の倍数でもある数(公倍数)の中で一番小さいものを「最小公倍数」と呼びます。

昔懐かしの「すだれ算」とか使えば解けると思いますが、あれの仕組みにもつながってきます。

<解説>

まず準備。

それぞれの数を下ごしらえとして素因数分解しておきます。

12=2×2×3
30=2×3×5

12の倍数は12×1=12,12×2=24,12×3=36,…などですが、12に何か自然数を掛け合わせるため、必ず2×2×3(=12)という式が12の倍数を素因数分解したときに含まれます。

36=12×3=2×2×3×3
48=12×4=2×2×3×4

30の倍数も同様に10に何か自然数を掛け合わせるため必ず2×3×5(=30)という式が30の倍数を素因数分解したときに含まれます。

60=30×2=2×3×5×2

と、いうことは。

12と30の最小公倍数nは因数分解をすると2×2×32×3×5を同時に持っているということです。(nは自然数)

実際式で表すと
n=2×2×3×5

これは、
n=2×2×3×5=12×5
n=2×2×3×5=30×2

となるので、確かに12の倍数でも30の倍数でもある事が示せています。

よって60が最小公倍数ですね。

先ほどの「すだれ算」で確認すると、

左側にある数「2と3」は12と30に共通して含まれる素因数です。
下側にある数「2と5」はそれぞれ12と30に共通して含まれなかった素因数です。

なのでこの全て(青枠内)を掛け合わせた60という数が最小公倍数になるんですね。

最小公倍数の倍数が公倍数であるのも納得です。
最小公倍数である60は12の倍数でも30の倍数でもあるのでそれを2倍,3倍とすれば公倍数が求まります。

最大公約数の求め方

<例題>
12と30の最大公約数を求めよ

最大公約数についてもおさらいします。

12の約数でもあり30の約数でもある数(公約数)の中で一番大きい数を最大公約数と呼んでいます。

<解説>

先ほど使った素因数分解をまた使います。

12=2×2×3
30=2×3×5

今度は二つに共通して現れる素因数を探します。

12=2×2×3
30=2×3×5

よく見ると2×3はどちらの数にも共通して現れていますね。
なので2×3=6で元の数は割り切る事が出来ます。

よって最大公約数は6です。

最大公約数を素因数分解すれば、他の公約数も計算することが出来ます。

これも「すだれ算」で確認すると、

共通して割ることのできる数「2と3」を掛け合わせた数が最大公約数になりますね。

「3つの数のすだれ算」の謎

3つの数の最小公倍数と最大公約数を求める際に、「すだれ算」を行うと不思議なことをします。

3つの数で割り切れる数で割って、出来なくなったら2つの数で割り切れる数で割って、1つはそのまま下ろす。という作業です。

文章にするとよくわからないので、例題をもとに見てください。

<例題>
8と12と18の最小公倍数を求めよ

「すだれ算」でおりゃーとやるとこんな感じになります。

2から3段目と3から4段目の赤矢印に注目です。

なんですかね、そのまま下ろすって。
小学校の頃私は心底不思議に思いました。今まで共通して割っていたのにイレギュラーを認めていいのか?イレギュラーがあるのになぜ答えにたどり着けるのか?

この答えは72になるそうですが、いまいち納得いきません。

なので、先ほどの方法を利用してこの問題を解きます。

<解説>

まずそれぞれ素因数分解する。
8=2×2×2
12=2×2×3
18=2×3×3

それぞれの数が含まれている形を作る。
n=2×2×2×3×3=72

すでに答えが出ていますが、「すだれ算」と見比べて下さい。

最初に2で割って、3つの数に共通する素因数を見つけます。
次に2で割って、2つの数に共通する素因数を見つけます。
最後に3で割って、2つの数に共通する素因数を見つけます。
残ったものはお互いの数に含まれなかったものです。

これらを掛け合わせたものが
n=2×2×2×3×3
ですよね?

n=2×2×2×3×3=8×3×3
n=2×2×2×3×3=12×2×3
n=2×2×2×3×3=18×2×2

この謎の「そのまま下ろす」も素因数分解がわかれば怖くないですね。
上のフィルターにかけて出てきた残りカスが下に落ちてきているみたいな感じです。

素因数分解をせっかく習うので、併せてどのような場面で使うのかも学習できると周りと差がついてきます。

数学の単元に意味のないものは存在しないので、一つ一つ確実に積み上げて学習してください。

ここまでお付き合いいただきありがとうございます。

「正負の数の計算」を正しく教えられていますか?(その2)

その1はこちらです。その2だけではやや説明が不足します。

前回までの記事で、マイナスをつけると物事の増減を逆転させる事が出来る
ということが分かりました。

この性質を利用して計算を実際にしてみましょう。

数直線を用意して計算をすると非常に理解しやすいです。

正負の和の計算

いくつか種類があるので、分けていきます。

(正)+(負)の場合

(+2)+(-1)のような形ですね。

いきなり計算するとよくわからなくなるので、言葉の式に置き換えます

+2から(-1)増やす

さて、「(-1)増やす」というわかりにくい文章が現れました。

前回わかったことでプラスマイナスを入れ替えて増減を逆転をさせると、「(+1)減らす」という意味の取りやすい言葉と置き換えられます。

(+2)+(-1)

+2から(-1)増やす

+2から+1減らす

と変換できます。言葉の式を数式に戻すと、

+2-(+1)
という式が現れますね。もっと見やすくすると

2-1

となります。

答えは1でした。

(負)+(正)の場合

(-3)+(+1)のような形ですね。

先ほどと同様に言葉の式に置き換えます。

-3から+1増やす

特にわかりにくい場所はないのでそのまま計算できそうです。

答えは-2でした。

他2パターンは今の二つを利用すれば計算できます。

正負の差の計算

こちらもいくつか種類があるので分けます。

(正)-(負)の場合

+4-(-3)のような形ですね。

言葉の式にします。

4から(-3)を減らす。

(-3)を減らす」がやはりわかりにくいので逆転を使います。

(+3)を増やす。に置き換えます。

4から(+3)増やす。であれば簡単に計算できます。

4+(+3)ですね。

答えは7でした。

言葉の意味と「数」の正負を逆転すると同じ数量の動きになることに慣れてきましたか?

(負)-(正)の場合

-5-(+5)のような形です。

-5から(+5)を減らす。なので、特に問題なく計算できます。

答えは-10でした。

教科書に書いてある「絶対値の和に共通の符号をつける」とは?

計算のやり方に書いてあるのですが、どういうことなんでしょうか?

これもうちょっと教科書をよく読んでみると、

同符号同士の和の場合「絶対値の和に共通の符号をつけて計算する」

と書いてあります。

(-4)+(-3)を例に意味を考えます。

まず同符号になっていることを確認。どちらもマイナスの符号が付いてますね。それを足し合わせているので同符号同士の和を計算しています。

この時それぞれの数の絶対値を見ます。

絶対値とは、数直線上でのゼロからの距離です。
(-4)であればゼロからの距離は4です。(-3)であれば距離は3です。

この二つの和は4+3で7になります。

そして、共通してついていた符号をここにつけると(-7)になります。

答えは-7です。

何が起きたのかよくわかりませんね。

この考え方はゼロからの距離がどれぐらいになるのかを元にして数直線上で計算しています

まず(-4)ですが、ゼロからの距離は4です。
同じく(-3)は距離が3です。

この二つの数は「負」なのでどちらも左に進みます。

なのでゼロから負側(左側)に4+3=7だけ進むことが分かります。
よって答えは-7になるんです。

もう一つ難解な文言がありますね。

異符号同士の和は「絶対値の差に絶対値の大きい方の符号をつけて計算する」

(+5)+(-8)を例に意味を考えます。

まず絶対値を取ると、それぞれ5と8であることが分かります。

この差を取ると、8-5=3となります。

8方が絶対値が大きいため、つける符号はマイナスになります。

答えは-3です。

これも先ほどのように距離を考えています。

違う点は、(+5)は正側(右側)に5進むのに対して、(-8)は負側(左側)に8進むことになります。

右に5左に8進んだらゼロから見て左に3つの地点ですね。8-5=3という式が立ちます。
よって答えは-3になるんです。

正負の計算は「すごろく」のようなもの

右に行ったり、左に行ったりあちこち動き回る様子はまるで「すごろく」のマスを移動しているみたいですよね。そう考えると次の計算が非常に簡単に出来ることに気が付きます。

(+3)+(-4)+(-2)+(+5)+(-1)

さて、逆転を利用すると言葉の式ではこうなります。

3から4減って2減って5増えて1減る

増えているところと減っているところがありますね。

右に行ったり左に行ったりを何度も繰り返すのは手間です。まとめちゃいましょう。

「3から5増えて」「4減って2減って1減る」

言葉の順番を入れ替えましたが、同じことをしているので結果は変わりません。

もっと言い換えると

「3から5増えて」「7減る」

8から7減る

答えは1です。
簡単に答えが出ましたね。

もう少し応用です。

(+3)-(-4)+(-2)-(+5)+(-1)

言葉の式にするのが難しくなりました。頑張りましょう。

3から4増えて2減って5減って1減る

3から4増えて8減る

7から8減る

答えは-1です。

言葉の式もそろそろ面倒ですね。数式のみで表してしまいましょう。

(+3)-(-4)+(-2)-(+5)+(-1)

=3+4-2-5-1

=3+4-8

=7-8

=-1

どうでしょうか、見たことある形になってきたのではないですか?

+-→-、--→+ ??

見出しが暗号みたいになってますが、教科書に書いてあるんです。

同符号同士は正異符号であれば負になる。
++→+
--→+
+-→-
-+→-

ってやつです。

3+(-4)という計算があるとき、+-となっているのでこれを-と書き換えられ3-4とできるって話ですが、なぜそんなことが出来るのか。

勘のいい方はさっき説明してたなと気が付いてくれるかもしれません。

計算は(-4)を増やすのですから言い換えると4を減らすんです。
逆転を使ってるだけですね。

ややこしいことを簡単に置き換えているだけです。
これを無意識に使えれば、正負の数の和と差で符号を間違えることがなくなります。

まとめ

正負の和と差の計算は原理を掴むと覚えることが少なくなる。

原理が分かったうえで公式を覚えると、より素早く計算することが出来る。

公式に操られず自分の考えを持って解いているのでミスに気が付きやすい。

以上です。

余談

この計算の方法、理屈を全く知らずに来ている生徒が多いです。
高校生に聞いても、なんなら大人に聞いても説明できる人は少ないです。
数学の一番最初によくわからない勉強のさせ方するから数学が嫌いとか言われちゃうんじゃないですかねー?

反響あったら正負の積「(負)×(負)=(正)」についても説明しますね。

ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

「正負の数の計算」を正しく教えられていますか?(その1)

今回は塾講師っぽい記事を投稿してみます。
皆さんが苦戦されそうな算数、数学の考え方教えたかについて解説を行います。
今後、タイトルに単元名が入っている物は解説記事です。

算数から数学へ「抽象的」な話が多くなる

小学校の頃までに習っていた「算数」という科目から中学校では「数学」という科目に変化して初めて習う単元が「正負の数」です。
物事を抽象的に始めて扱うので、非常に苦労される生徒さんが多い印象です。

これは私の見解ですが、算数は「具体的」であり数学は「抽象的」です。

算数の問題では時速40kmで走っている車が30分走行すると何km進むか?
という問題から数字を入れ替えたり、少し問題を変化させることによって、問題の核となる性質が何かを理解し、どのような問題にでも対応できる理論(theory)を構築します。

数学の問題では単位当たりの時間で何かを行うとその分事柄が進むことを理解してから、時速40kmで走っている車や、毎分10L水の出る蛇口などについて考えます。論理(logic)を先に確立させてからそれを応用していくことで問題に取り組みます。

この違いが皆さんわかりますか?

料理に例えます。

トマトジュースを与えられて、みんなで飲みます。
トマトサラダを与えられて、みんなで食べます。
ナポリタンスパゲティを与えられて、みんなで食べます。

さて、共通して入っているのはなんでしょうか?

これが算数です。

トマトがあります。

これはどのように調理すると美味しく頂けるでしょうか?

これが数学です。

このトマト(抽象論)が重要なんです。
こいつがどのような性質を持っているのか、何に使うことが出来るのかを研究して理解するのが数学です。

「数学」は「算数」の延長だと言われていますが、ちょっとイメージが違います。

「数学」という学問の中に「算数」が入っているんです。

負の数とは

数学は定義から入ります。「未知の何か」が現れるので、それを○○と呼ぶことにする。というスタートです。

小学校では1,2,3…という自然数、0という数、その間に分数や小数が存在することまで勉強しています。お互いの大小がどうなっているのかも比べられます。ここで、必ず「数直線」を描いて、右に進むと数が大きくなり、左に進むと数が小さくなると学びます。
右側は「無量大数」という単位まで習うはずです。

この図を見て半分くらいの生徒は「ゼロよりも左側ってなに?」と考えます。

小学校までの学習では物事を抽象化出来ていないため、かごの中のリンゴの数で考えたときによくわからない事が起きます。

0個でリンゴが無くなるのだから数直線上の目盛りの一つ左側は一体なんだ?

これが「未知」です。

これに昔の人たちは名前を与えました。

「負の数」と呼ぶ!

定義完了です。

負の数を扱う

+1、+2などを「正の数」-1、-2などを「負の数」と書き方も定義します。

さて、さっきの話の続きです。

リンゴが(-1)個」なんてことが起きます。かごの中のリンゴに対して、負の数を扱うのはナンセンスですね。

しかし、問題を変えてみると様子が変わります。

かごの中にリンゴが0個入っています。1個リンゴを渡して、2個リンゴをもらいました。かごの中には何個のリンゴがあるでしょうか?

負の数」の定義によると、0よりも左側の目盛りをマイナスとして扱うはずなので、渡せるはずのないリンゴが移動します。その後に2個リンゴが増えるので結果、かごの中には1個のリンゴがあることになります。

数直線上では初めの個数である「0」から一つ左へ進み、その後二つ右へ進んで「1」にとまりますね。

このやり取りを実際に行うことはできません。存在しないリンゴを渡しているのですから。
負の数」は物質のやり取りにおいて想像上のものでしかありません。

正の数に対して負の数は反対の性質

さて、定義した「負の数」の性質を探っていきます。
性質が分かると、今後使いやすくなります。

先ほどの数直線、「0」に自分が立っていることにします。
正側(右側)を「東」負側(左側)を「西」とします。

東に5kmだけ進むということは東に+5kmだけ進んでいると表現できます
西に5kmだけ進むということは東に(-5)kmだけ進んでいると表現できます。

このように物事の性質を逆転できる力負の数にはあります

1000円の支出があったことを-1000円の収入があったと言い換えられます。
予定よりも15分遅く着いたことを、-15分早く着いたと言い換えられます。
昨日よりも5℃気温が下がったことを、-5℃気温が上がったと言い換えられます。

この性質が正負の計算の中ではとても重要になります。

いったんまとめ

思ったより長くなりそうなので、正負の性質が分かったところで一度切ります。

算数と数学は考え方がそもそも違うことに気を付ける。
算数が得意だから数学が得意とは限らない。逆もしかり。

数学では新しく現れた「未知」であるものを今までの知識で「定義する」ことがスタート。

定義をしたら、どのような性質があるのか調べる。

今回はマイナスをつけると物事の増減を逆転させる事が出来そうであるとわかった。

以上です。

その2は近日公開予定です。
内容は正負の和と差について。教科書の「絶対値の和に共通の符号をつける」などについて解説します。

ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

更新:その2を公開しました。

お家で気軽に数学検定を試せる!この休みにどうですか?

メールチェックを怠っていたら、「日本数学検定協会」から面白いお知らせが来ていたことに気が付きませんでした!ごめんなさい!

簡単に過去問題を紙媒体で手に入れられる!

全国のコンビニエンスストアのマルチコピー機で実世数学技能検定(数学検定・算数検定)の過去問題を購入・印刷できるようになりました!
問題用紙と解答用紙は、実際に検定を実施したときのデザインのままなので、自宅で「検定会場」の雰囲気で問題を解くことが出来ます。
以上ここまで抜粋。(日本数学検定協会DM本文より)

以前の記事で「モチベーションの低下はテストを行い現状分析を行えていないからである」と書きましたが、数学検定でテスト出来るじゃないですか!困らない!

英検や漢検に比べて知名度が低い数検です。少し詳細を説明します。

算数検定(リンクは算数検定ページ)
就学前の子供が対象のかず・かたち検定と小学生が対象の11級から6級までの算数検定に分かれています。
算数的知識を問われる基本問題思考力を問われる問題が出題されます。
合格は全問題の70%程度正解出来れば合格です。

数学検定(リンクは数学検定ページ)
中学・高校生が対象の5級から準1級と大学生が対象の1級の数学検定に分かれています。
算数検定とは違い1次試験と2次試験に分かれています。
1次試験では計算技能を試され、2次試験では数学的表現力を試されます。
要は、基礎的なルーチンワークと思考力を問われているわけです。
1次試験は70%程度、2次試験は60%程度正解出来れば合格です。
2次試験では途中の級からから記述問題が入ってくるので、解法を端的に説明できる力も見られます。

この検定に合格しておくと、英検、漢検などと同様に推薦入試の際に加点が見込める学校も存在します。用いることが出来るかは、各学校の説明会で詳細が発表されますのでご確認ください。

テストの印刷の仕方

まず「eプリントサービス」を使うのに壁があると思うので、使いかたから。
操作方法の書いてあるこちらをご覧ください。

いわゆるLoppiなどの発券機と使いかたは似ています。コンサートチケットなどでお世話になっている方は簡単に扱えそうです。
コピー機に操作パネルが設置されているので、「コンテンツサービス」を押してください。
物によってやや名称が違うので該当するコンビニのコピー機操作方法をよくご確認ください。

後は「eプリントサービス」から数学検定の問題を探すだけです。

コピー代金として300円から800円程度掛かります。
料金が高い方は、1次と2次試験セットでの印刷になります。

普通にテキストで過去問を買うと1200円ぐらいするのでお試しで使うならお得かも?

ちなみに1級はデータがありません。残念。

テストの採点と問題分析について

折角数検のほうから良問が配布されているので100%使いきりたいですね。
なんとなくテストを行い採点して点数が出てくるだけではもったいないです。

大切なことは、以前の記事でもお話ししましたが、何が出来ていて何が出来ていないのかを「見える化」してください。

本当は単元を表にまとめて、出来ている所にチェックをしていくのが良いですが表を作るのが手間です。
なので、利用している参考書や問題集の目次のページにチェックを入れていきましょう。

個人的に好きなのは、赤のフェルトペン(学校の先生が丸付けするときに使うペン)で上からタイトルを塗っちゃうのが好きです。マーカーとかでもOKです。

赤いところが増えれば増えるほど自分が定着した単元が多くなっている証拠です。
モチベーションに繋がるのではないでしょうか?

次回の数学検定の予定

過去問題を解いて、意外と出来るじゃん!と手ごたえを感じた方は実際に検定を受けてみましょう。

合格できれば合格証書が送られてきます。賞状みたいでカッコいいです。ぜひ額縁に入れて飾ってください。

公益財団法人日本数学検定協会より

今度の個人受験は7月18日土曜日に行われるようです。
本当に実施できるか見通しが立っていませんが、目安としてお使いください。

まとめ

学年のまとめテストとして数学検定の問題が使える。

近くのコンビニで買い物のついでにeプリントをすれば簡単に手に入る。

時間制限などしっかりとテストの環境を作り実施する。

採点後は必ず出来ていること、出来ていないことの振り返りを行う。

見える化をして、自分の進捗を確認。

以上です。

ここまでお付き合いいただきありがとうございました。